親密性を理論化する-レオ・チン『反日』から考える東アジアの連帯(開催日:2023年5月27日)

国際シンポジウム

2015年の「慰安婦」問題における「日韓合意」、2023年の「徴用工」問題における韓国政府の解決策の発表など、日韓政府による「解決」が提示されるたび、当事者たちからは不満の声があがっています。この四半世紀、国家間における「和解」が目指されるたびに、むしろ「最悪の日韓関係」と称される「対立」が深まっている状況が続いています。日韓の「和解」はなぜこれほど難しいのでしょうか。

レオ・チン『反日——東アジアにおける感情の政治』(倉橋耕平監訳、人文書院、2021年)は、そのひとつの解答を示しています。国家間における和解は条件付きのものであり、別の形の和解の道を模索する本書は、「親密性を理論化する」ことをとおして、ポストコロニアルの東アジアにおける脱帝国化・脱植民地化・脱冷戦化の課題に向き合うことを提唱します。

本シンポジウムでは、『反日』/Anti-Japanの著者であるレオ・チンさんに登壇していただき、本書でも繰り返される「脱帝国化・脱植民地化・脱冷戦化」というコンセプトを提示した台湾の陳光興さんにもコメントをいただいて参加者との議論を深めていきます。

日時:2023年5月27日(土) 14:00-17:00

場所:早稲田大学3号館406室(大隈講堂側の門から大学に入り、大隈銅像を臨んで右手側、二棟目のビル)

主催:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院東アジアメディア研究センター

早稲田大学国際和解学研究所

 

プログラム

開会挨拶 玄武岩(北海道大学)

第1部 レオ・チン『反日』を読む

日本における東アジアへの反動と『反日』-日本語版の意義について

倉橋耕平(創価大学)

アンチジャパン、あるいは反日?-『Anti-Japan』韓国語訳の諸問題

徐在吉(國民大學校)

他者に正当な顔を与えるために-日韓歴史問題の政治決着と『反日』再読

松井理恵(跡見学園女子大学)

 

第2部 著者の応答およびコメント

レオ・チン(デューク大学)

梅森直之(早稲田大学)

陳光興(萬隆書院)

質疑応答

閉会挨拶 梅森直之

 

【著者プロフィール】

レオ・チンLeo Ching

デューク大学教授。ポストコロニアル研究/カルチュラル・スタディーズ。和訳された別の著書として、菅野敦志訳『ビカミング〈ジャパニーズ〉-植民地台湾におけるアイデンティティ形成のポリティクス』勁草書房、2017年がある。台湾出身で、10歳からアメリカの大学に進学するまで日本で過ごした。

*本シンポジウムは、科研B「親密圏と公共圏からみる〈日韓連帯〉の政治社会学」(課題番号:22H00899)の助成によるものである。

シンポジウムポスター