「パチンコ」、O T T と歴史的リアリティの問題(開催日:2022年8月20日)

開催趣旨

Apple TV+のドラマシリーズ「パチンコ」は、在米コリアンのミンジン・リーの同名小説『パチンコ』上・下巻(日本語版・文藝春秋、2020 年)を原作とし、現在まで第1シーズン(全 8 話)が配信中です。ドラマ全編にわたって日韓の近代史が映像化され、日韓相互の歴史認識の違いを示す諸問題が全世界に同時配信されることは、グローバルなメディア現象の新たな一幕といえます。また、同作はOTT(オーバー・ザ・トップ)市場のドラマや映画が全世界人に共鳴する土台であるということをあらためて認識させたコンテンツであります。

そういう意味で「パチンコ」は、歴史的リアリティに対する重要な問いを提起します。それは、他でもない国民国家が生産してきた歴史物語と、グローバル資本が生産する歴史叙述との差の問題です。これまで当該地域の歴史的・文化的な表象空間で国内に向けて生産されてきた物語が、グローバルな資本によって生産され、当該国家を超えて全世界の視聴者をターゲットにして叙述されるのです。世界の視聴者は「パチンコ」をいくつかのコンテンツのなかの一つとして楽しむことであろうが、「パチンコ」の歴史的経験をもつ韓国と日本はその事情が異なるように、こうした現象はその歴史的・政治的な脱文脈化をも促しています。

ドラマ「パチンコ」は、グローバルメディア消費が普遍化したこの時代の歴史的リアリティと日韓間の歴史認識問題を再考することを求めています。「パチンコ」を読み解くことで、東アジアにおける歴史認識がグローバル化する様態をどのようにつかむことができるのでしょうか。こうした問題意識の下、韓国言論学会と北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院は、「『パチンコ』、OTTと歴史的リアリティを語る」をテーマにしてセミナーを開催します。

【日時と会場】

2022年8月20日(土)16:00〜 18:00

北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院

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